低体温は、睡眠の質を低下させます。。そのため、低体温の人の中には、睡眠に関する悩みを抱えている人がたくさんいます。生理的な睡眠に何らかの障害が起きている状態を「睡眠障害」といいますが、この睡眠障害にもさまざまなタイプがあります。

〜睡眠障害の様々なタイプについて〜

ふとんに入ってもなかなか寝つけない「入眠障害」。寝つきはそれほど悪くないのだけれど、尿意もないのに夜中に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」。そして、お年寄りに多い、朝早くに目が覚めてしまう「早朝覚醒」です。
実は、睡眠障害は自律神経の過緊張が原因で起きるのですが、副交感神経過剰型と、交感神経過剰型では、現れる病態に違いがあります。
交感神経過緊張の方に現れやすいのは、「中途覚醒」と「早朝覚醒」です。
睡眠は、本来「副交感神経優位」の状態で行われます。そのため交感神経が過剰に緊張していると、深い睡眠に入ることができず、些細なことで目が覚めてしまいます。
原因としては、働きすぎや精神的ストレスのほかに、薬剤性の交感神経過緊張があげられます。中でも特に注意してほしいのが、薬剤性ストレスです。
中途覚醒や早朝覚醒があると、ゆっくり眠りたいという気持ちから「睡眠薬」の服用を医師に希望される人が多いのですが、これは逆効果です。
糖尿病や高血圧症などで普段から薬を常用している人は、こうした薬剤性の不眠症になりやすく、睡眠薬もはじめのころは効果があるのですが、長い目で見ると交感神経を刺激してしまうので、常用することによってさらに重い睡眠障害を招く結果になってしまいます。
もう1つの「入眠障害」は、副交感神経の過緊張によって起こります。
こちらの原因は2つ。1つは運動不足で、もう1つは昼寝のしすぎです。
入眠障害の場合は、睡眠導入剤や抗不安薬を服用する人が多いのですが、これらは交感神経を刺激するので、常用すると今度は中途覚醒や早朝覚醒に悩まされるようになり、睡眠の質を改善することはできません。
では、どうすればいいのでしょう。
入眠障害の人は比較的簡単です。まず、日中にしっかり体を動かすこと。そして、眠くなっても昼寝を我慢することです。どうしても眠くてたまらない人は昼寝をしてもかまいませんが、長く眠らず15分程度の仮眠にとどめておきましょう。
この2つを実践すれば、ほとんどの入眠障害は改善されます。

〜熟睡するなら、寝る前に体を温めてから!〜

交感神経過緊張からくる睡眠障害を解消するもっともよい方法はストレスを取り除くことですが、実際にはかなり思い切った生活改善が必要です。また、薬剤性の場合も、持病の薬をやめることはなかなかできません。
どちらの場合も実践は難しいので、交感神経過緊張による睡眠障害を改善するには、少し時間はかかりますが、副交感神経を刺激することを行い、少しずつでも副交感神経を鍛えていくしかありません。
具体的な方法としては、軽いストレッチや呼吸法やヨガで副交感神経を刺激し、さらに寝る前にゆっくりとお風呂に入り、体温を上げてから寝ることがお勧めです。
更に、交感神経過緊張タイプの人の場合は、睡眠の実質的な時間を増やすことも大切です。眠っている間は副交感神経が優位に働くので、睡眠時間を増やすことが、交感神経の過緊張を和らげることにつながるからです。
体温が上がると体は眠りに入りやすくなるので、就寝前のお風呂は、交感神経・副交感神経、どちらのタイプの不眠症にもお勧めです。体を温めるためには、水を少し温めた白湯を飲むのもよい方法です。
子どもの頃、眠れないと温かいミルクを飲むと良いといわれたことのある人もいると思いますが、寝る直前にカロリーのあるものを摂るのはよくありません。体が中から温まれば、効果は同じなので、胃腸に負担のかからない白湯を飲むことをお勧めします。
交感神経タイプ、副交感神経タイプ、いずれのタイプの睡眠障害も、薬に頼っているかぎりは根本的な改善には至りません。
アメリカでは、睡眠障害には薬ではなくサプリメントの「メラトニン」が処方されます。
健康な人でも高齢になると、朝早く目が覚めるという人が多くなりますが、これは加齢に伴ってメラトニンの分泌が減少していくのが原因です。
メラトニンは、アメリカやヨーロッパでは植物由来のメラトニンが広く普及しています。
メラトニンは、唯一、生殖期の女性に対しては排卵がしにくくなるという副作用が報告されていますが、それを除けば、一生飲み続けても何の害もないといわれている非常に安全性の高いサプリメントです。
アメリカでは、メラトニンはどこのドラッグストアでも手に入りますし、値段も1か月分で5ドル程度と安いので、私も海外出張で時差ボケを起こしたときにはよく飲みます。
海外に行く機会のある人は、1度試してみてはどうでしょう。

〜体温を上げると冷え性や病気は治るんです〜

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